2007年9月3日

各位

フリービット株式会社

株式会社ドリーム・トレイン・インターネット買収に関してのご説明

今回の株式会社ドリーム・トレイン・インターネット(以下、DTI)の買収は、当社事業規模からすると非常に大きな買収であることから、極めてリスクの高い行為であるとご心配されている方も多いかと思います。
多くの株主様からもご質問をいただいておりますため、この度DTIの子会社化が完了いたしましたので、あらためて今回は、本件が決定に至るまでの当社の考えをご説明いたします。

1. 買収価格の妥当性について

1-1.EV/EBITDA倍率
今回の買収金額55.7億円は、実績ベースでのEV/EBITDA倍率で5倍程度であり、売上の殆どが継続収入で占められるISP事業の安定性及び事業継続性から妥当な価格であると認識しています。また、今後計画されている当社のコア・コンポーネントAPIの提供による業績改善効果を考慮すると非常に割安な投資になることが見込まれます。

画像:業績改善効果


1-2.キャッシュ・フロー上のメリット
DTIには、約40億円の税務上の繰越欠損金があるため多額の税務メリットが見込めます。上記繰越金の大半は2006年3月期に発生したものであり、2013年まで税務メリットが享受できる可能性があります。

画像:繰越欠損金について

1-3.資金繰りの心配が無い会社であった
DTIでは、顧客の利用料金を極めて短期間で資金化できる仕組みを構築しています。このため売上債権の回転期間が極めて短く、インフラに一定規模の設備投資が必要なISP事業者としては珍しく必要な運転資金はほぼゼロでありながら、2007年3月期末で約18億円の現預金を保有していたため、これらの現預金が企業価値を考える上で大きく寄与し、実質的な調達額を縮小することが可能でした。
1-4.シナジー効果によるコスト削減余力が大きい
当社はISP事業者のコスト削減を実現するISP’s ISP事業を展開しているため、そのノウハウを駆使すればDTIのコストは低減することが十分に見込めます。
一般的にM&Aの成否は、まずコスト削減効果で買収金額の多くを回収できることと言われていますので、本件はM&A成功の条件を満たしているといえます。

画像:統合前後のコスト合算イメージ比較

1-5.買収資金が手元資金と借入金で賄えたこと
今回の買収では、手元資金以外の必要資金48億円を三菱東京UFJ銀行のご協力により全額を借入金により調達することができました。今後グループでの余剰資金から一部返済し、残額を5年間の長期ローンにより返済していく計画となっております。
当社は、東証マザーズへの新規上場から日が浅く、株式市場からの評価が定まっていないことから、本来は株式市場を積極的に活用し大きな成長を果たしていく目論見ではありますが、今回のDTIの公開買付に関しては買収資金の全額をエクイティ・ファイナンス以外で確保するよう金融機関との調整を行いました。結果として当社の今後の事業展開に対しての一定の理解を得られ、上記手法が今回実現できたことからDTIの買収を実行いたしました。

上記1-1〜5の要因を踏まえ、本買収案件は、買収価格及び資金調達スキームを含め妥当であると認識しております。
また、ISP事業は、事業継続性が非常に高い業種であり、一定規模以上になるとスケールメリットが享受でき利益率も向上する事業構造であるため、今回の買収により、のれん代は30〜40億円の範囲で発生することが見込まれますが、償却期間が比較的長いため各年度の営業利益の範囲で充分に償却していけると判断しております。


2. 今後の弊社ISP統合戦略との関連

当社は、本年6月に発表いたしました中期経営計画「SiLK VISION 2010」で定義したハイブリット戦略に則り今後もISPの統合を進めてまいります。その際には、一定以上の知名度とブランドイメージがある核となるISPが必要になると以前より考えており、DTIは、想定したイメージの条件を満たしておりました。
またDTIは、当社経営陣が創業に関わった会社でもあるため、企業文化の融合も容易で、早期に戦略実現の核となることが期待できると考えております。

画像:DTIをUbiquitousHUBの中核として、様々なISPを統合予定

グループ連結当期業績見通しにつきまして、9月7日の決算発表会にて発表予定です。

以上

報道関係者からのお問い合わせ
フリービット株式会社広報担当/中村
Mail: Press@FreeBit.net電話番号:03-5459-0522

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