2013年6月28日
各位
唐津市とフリービット、コンパクトスマートシティサービスにおける実証事業で合意
~第一弾、総務省の「ICT街づくり推進事業」に係る委託先候補として、地域MVNOと光ファイバーを利用したセンサーとクラウド、ビッグデータ解析技術による高齢者向け安心見守り・デジタルトリアージシステムサービスと、市民向け低価格スマートフォンサービス事業を受託決定。「SiLK VISION 2016」生活革命、モバイル革命に向けた具体的な取り組みを開始~
フリービット株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:石田宏樹、以下「フリービット」)と佐賀県唐津市は、コンパクトスマートシティサービスにおける実証事業に合意いたしました。また、その第一弾として進めておりました、総務省の「ICT街づくり推進事業(※1)」の委託先選定プロジェクトにおいて多数の応募の中、受託決定しましたことをお知らせします。
今後、唐津市とフリービットは、コンパクトスマートシティサービスの実現に向けて具体的な取り組みを行なってまいります。
世界は今、「資源が有限であるということ」と「高齢化問題」という人類の存続に関わる大きな課題に直面しており、日本はこれを他国よりいち早く経験しようとしています。こうした状況を元東大総長の小宮山宏氏は「課題先進国」と位置づけており、この課題を世界で最初に解決することで、競争力を高めることができるとしています。フリービットは中期経営計画「SiLK VISION 2016」において、この「課題先進国」モデルのビジネスを戦略の中心に据えております。
このような社会情勢の中で、唐津市は「響創のまちづくり」を基本理念に、情報基盤や公共インフラの整備等のくらしの安心に向けた基盤づくり、人材育成への取組み、新エネルギー事業の推進、国際交流、産業活性化への取組み等、様々な施策を進めてきました。そして今、「住みたいまち唐津」を目指し、唐津市を次のステージへ進めるための新たな挑戦を始めています。
また、フリービットは、2008年より唐津市に大規模コールセンター「SiLK Hotlines」を設置し、独自のIT技術を持って日本全国のユーザーのサポートを行ってまいりました。
「SiLK Hotlines」は、通算11回満足度No.1の評価を得た人材が集結して出来た屈指のクオリティを誇るコールセンターです。現地での新規人材には、フリービット本体の人材教育及びノウハウを提供することで、コンピュータ・インターネット関連の技術・知識を習得させ、唐津において継続的にIT人材の輩出を可能とした仕組みづくりに成功しております。
フリービットは、こうした人材やそのネットワーク、そしてフリービットの特許技術を組み合わせることで、コンパクトスマートシティの実現に向けたコアインフラを整備していきます。
唐津市とフリービットの具体的な取り組みは、以下の通りです。
1.「高齢者向け安心見守り・デジタルトリアージシステムサービス」の概要
「見守りセンサー」と「バイタルデータの収集」そして、「デジタルトリアージシステム(※2)」によって、ICTを利用した独居老人の「完全なる見守りサービス」を目指します。
唐津には全市に張り巡らせた既設の光ファイバーインフラが存在し、その光ファイバーインフラを単なるインターネット閲覧としての利用だけではなく、将来的な人材不足と高コスト化が予想される、高齢者向け安心・安全サービスのインフラとしてそのまま利用いたします。
見守りサービスは、外部の提携機関などとの連携を行うために、24時間365日稼働する「目・耳」としての役割を果たし、異常時には家族や外部組織とスムーズに連携いたします。
またタブレットや電話にて利用できるデジタルトリアージシステムによって、簡単な質問に答えていくだけで、自分の現在の重篤度やどの種類の病院に行く必要があるかといった医師の診察を受ける際の情報を即座に得ることが出来ます。
この取り組みによって、日本が抱える、将来の介護/見守り人材不足への対応、そして、 「コンビニ診断」等による医療費の高騰、医者リソース不足に対応する道筋をつけてまいります。また、唐津市はこれらを「自前インフラ」として、様々な分野に適用することが可能となります。
高齢者向け安心見守り・デジタルトリアージシステムサービスの相関図 | |
---|---|
高齢者向け安心見守り・デジタルトリアージシステムサービス関連機器 | |
デジタルトリアージシステム端末 初期画面 | |
デジタルトリアージシステム画面イメージ図 | |
2.市民向け低価格スマートフォンサービス「唐津スマホサービス」の概要
フリービットが保有するMVNO(※3)サービスを利用した、地域専用の「唐津スマホサービス(仮称)」を提供します。
防災、減災は、その避難行動を含めて、今後ますますスマートフォンが主要な防災ツールとなることが予想されます。そこで、経済的に負担の少ないスマートフォンを市民住民に広く提供し、多くの市民がスマートフォンを利用するようになることで、唐津スマホサービスを、不測の事態にも対応する災害対策システム<DRシステム(※4)>としても活用します。
平常時は、唐津ブランド発見地図や唐津ブランド発信サイトの閲覧、見守りサービスなどに活用され、市民のICT利活用を促します。
上記のように、回線やモバイル端末の提供、センサー医療システム、高齢者向け市場への取り組みは、今後急成長が予想される革命市場(生産革命、モバイル革命、生活革命)に対する大きな布石であり、フリービットが今年3月8日に発表した新中期経営計画「SiLK VISION 2016」においても重要施策として位置づけています。
フリービットは今後も「Being The Net Frontier! インターネットをひろげ、社会に貢献する」という企業理念のもと、法人のお客様並びにエンドユーザー様に快適なサービスを提供できるよう努めてまいります。
尚、本プロジェクトでは、九州大学、株式会社コアラ(本社: 大分県大分市、代表取締役社長: 尾野徹)、公益財団法人ハイパーネットワーク社会研究所(本部: 大分県大分市、代表理事: 会津泉)も共同参画しており、各主体の役割は以下の通りです。(五十音順で記載)
■九州大学
・株式会社コアラが行う実証事業におけるデータ分析や農業活用に関する助言
■株式会社コアラ
- 防災地図を唐津ブランド情報の地図として活用(モバイル対応)
(1) 防災地図を平時に写真投稿型地図掲示板として活用(専用サイト)
(2) 防災・災害情報をスマートフォンで取得 - 気象センサーの有効活用
(1) 避難所に気象センサーを設置し、市独自で市内の気象データを収集 (2) 生産者(農業)の利活用を推進
■公益財団法人ハイパーネットワーク社会研究所
・本事業全体の実証内容の検証
以上
- ※1:ICT街づくり推進事業
- 災害に強い街づくり、地域が複合的に抱える諸課題の解決、経済の活性化・雇用の創出、国際社会への貢献・国際競争力の強化等を可能とする「ICTスマートタウン」先行モデルの早期実現を図るため、ICTを活用した新たな街づくりについて検証するための実証プロジェクトを総務省の委託事業として実施するものです。
- ※2:デジタルトリアージシステム(トリアージ:選別 / 緊急度判断)
- 医師が診断に至る論理的思考をロジック化して実装したもので、問診に答えていくだけで病態が今後どのように変化していくかを予測するシステム。
- ※3:MVNO(仮想移動体通信事業者)
- 携帯電話やPHSなどの物理的な移動回線網を自社で持たずに、実際に保有する事業者から借り受けて自社ブランドで通信サービスを行う事業者のこと。
- ※4:DRシステム(Disaster Recovery System)
- 自然災害などで被害を受けたシステムを復旧・修復すること。また、そのための備えとなる機器やシステム、体制のこと。
本プロジェクトでは、平成21年度、総務省テレワーク普及促進のための実証実験において効果が証明されたフリービットの「SDN技術(※5)」、「仮想化サーバ技術」、更には柔軟なMVNOを組み合わせた超分散M2M型ディザスタリカバリーシステムの実稼動を行う予定。 - ※5:SDN(Software Defined Network)
- ソフトウエアにより仮想的なネットワークをつくる技術全般。
フリービット株式会社について
フリービットは、独創的なインターネット技術と事業企画力によって、クラウド化する社会に対応する「Smart Infra提供事業」を行っています。特許取得技術を含む最先端のテクノロジーと市場のニーズを先取りするマーケティングを組み合わせることで、他の追随を許さない独自のネットワークサービスを展開し、「IT時代のものづくり」をキーワードに新たな価値の創造に努めております。
【報道関係者からのお問い合わせ】
フリービット株式会社 CEO室 PR・IR部 広報担当
Mail: press@freebit.net
電話番号:050-7535-0524
尚、本件に伴う業績への影響につきましては、
現時点では軽微であると考えております。
業績への影響が見込まれる場合は、速やかに公表いたします。