2013年3月8日

各位

フリービット、中期経営計画「SiLK VISION 2016」における「M2M 医療領域」の第一弾、上海万博の緊急医療システムを担当した中国医療機器メーカー「Newtech」と中国合弁会社「Smart Cloud社」との戦略的提携を実施
~挿すだけであらゆる機器をM2M化する「Cloud@SD」を利用したモバイル型バイタル計測器の共同提供から、医療向けクラウドプラットフォームの開発、家庭向けセンサー医療システムの提供までを視野に入れた、戦略的発展を目指す~

フリービット株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:石田宏樹、以下「フリービット」)の中国合弁会社※1である北京筋斗云科技有限公司(本社:中国北京市、以下「Smart Cloud社」)と中国の医療用計測機器及び遠隔医療機器メーカーである纽泰克电子有限公司(本社:中国深セン、代表:Ganbing Wang、以下「Newtech」)は、中期経営計画「SiLK VISION 2016」の「M2M医療領域」における第一弾として戦略的な提携に合意いたしましたのでお知らせします。

※1  中国のコンシューマー向けデジタル機器メーカー爱国者数码科技有限公司(本社:北京市、代表 馮軍、以下「aigo」)との合弁会社

本提携の背景と目的

Newtechは、中国深センを拠点とし中国をはじめ米国や欧州でも販売を行う医療用計測機器、遠隔医療機器メーカーです。2010年に開催された上海万博においては、それまで世界で開催されてきた万国博覧会では前例のなかった「無線緊急医療ネットワークシステム」を担当し、上海市内の7つの病院と連携した運用に成功しております。また、四川省、黒竜江省、山東省、吉林省、遼寧省、などの病院や救急センターへの製品の導入実績があり、現在も事業拡大を続けております。

Smart Cloud社は、これまでaigoと協業しM2Mとクラウド領域におけるハードウェア及びソフトウェアの共同開発を行なっていまいりました。2012年4月には独自クラウドサービス「aigoCloud」と連携する超小型モバイルプロジェクター「aigoCloud Projector※2」を中国全土で販売いたしております。

また、2011年4月には、世界第3位の通信事業者であるチャイナユニコムより、Smart Cloud社の「筋斗雲プラットフォーム※3」を搭載した「筋斗雲携帯」が「戦略的スター端末」として販売されました

さらに、2012年5月に「挿すだけであらゆる機器をクラウド化する『Plug in Cloud』アーキテクチャを採用した「Cloud@SD(中国名:雲SDカード)」を発表し、日本と中国において販売をしております。

※2  「aigoCloud Projector」=ユーザーがネットワークに繋がっていることを意識することなしに、お手持ちの機器同士や友人の機器とをリアルタイムに同期、バックアップ、交換することが可能なクラウド対応のポケットサイズの超小型プロジェクター

※3  「筋斗雲プラットフォーム」=既存のデータセンターを利用したクラウド環境と異なり、Smart Cloud社が持つ仮想化テクノロジーにより筋斗雲のソフトウェアをインストールするだけで、各機器がクラウドサーバーとして動作するという「全く新しいクラウド環境」

このような背景から、これまでNewtechが蓄積してきた「医療機器」領域におけるノウハウと、Smart Cloud社が蓄積してきた「M2M」、「クラウド」領域におけるノウハウを融合し、患者の様態を迅速かつ適切に把握する製品やサービスで、中国において新たな市場を開拓していくことを目指し戦略的提携を実施いたしました。提携においては、「挿すだけであらゆる機器をM2M化する『雲SDカード』を利用したモバイル型バイタル計測器の共同提供」から「医療向けクラウドプラットフォームの開発」、「家庭向けセンサー医療システムの提供」までを視野に入れた戦略的発展を目指してまいります。

左から、フリービット代表 石田宏樹、Smart Cloud社 王剣鋒、Newtech代表 Ganbing Wang氏

左から、フリービット代表 石田宏樹、Smart Cloud社 王剣鋒、
Newtech代表 Ganbing Wang氏

提携内容

1.挿すだけであらゆる機器を即M2M化する「筋斗雲・雲SDカード」を利用したモバイル型バイタル計測器の共同提供
「雲SDカード」は「挿すだけでネットワーク対応させる機能」と、「データ処理を行うことができるコンピューティング機能」を併せ持ちます。そのため、これまでUSBケーブルなどで接続しデータを取得することしかできなかった機器も、迅速にデータを取得し、「雲SDカード」に適切な処理をさせることができます。例えば救急車などで早急に患者の様態を判断する必要がある場合などに有効活用することが可能です。
現在、Newtechでは主力製品である「NT1D Handled CO2 / SpO2 monitor(救急車や病院内において患者の様態を確認するためのバイタルデータを計測する医療機器の一つ)」に「雲SDカード」を搭載させ、M2M化する新製品の共同開発を行なっております。
「雲SDカード」を搭載するモバイル型バイタルデータ計測器「NT1G」

NT1G

NT1G

2. 医療向けクラウドプラットフォームの開発
より迅速かつ確実な緊急医療を行うためには患者のカルテが重要となります。そこで、各病院におけるカルテデータベースと連携するクラウドプラットフォームの開発を行い、迅速かつ的確な治療を行うことを可能にするシステムの構築を行なってまいります。
また、医療機器に「雲SDカード」を搭載しM2M化することで、あらゆるバイタルデータを瞬時に病院と連携することを実現します。例えば、救急車内での治療状況を搬送先の病院に送り、搬送後の治療も迅速に行うなどといった環境を整えてまいります。
救急車内での緊急医療システム

救急車内での緊急医療システム

3. 家庭向けセンサー医療システムの提供
現在の医療においては発症してから対処する、いわゆる対処療法にならざるをえません。家庭医療では、Newtechがこれまで緊急医療で培ってきたバイタルデータを取得するセンサー技術と、Smart Cloud社のM2M、クラウド技術を組み合わせることで患者の様態を事前に把握し治療を施す予防医療が可能となります。

提携に際してNewtech代表のGanbing Wang氏と、フリービット代表の石田は以下のようにコメントしています。

Newtech代表 Ganbing Wang氏コメント

「Newtechはこれまで緊急とモバイル医療における製品開発に力を注いできました。そのなかで、「M2M」や「クラウド」を活用していくことは、これからの緊急とモバイル医療において非常に重要であると考え、Smart Cloud社との提携に至りました。Smart Cloud社とはお互いの強みを活かし、シナジー効果を生むことが可能であると信じております。
緊急とモバイル医療の現場において患者の命をさらに救えるように、「M2M」や「クラウド」といった新しい技術を取り入れ製品開発を行なってまいります」。

フリービット代表 石田コメント

「緊急医療において膨大なノウハウを蓄積されているNewtechと共に、人々の命を守る医療という分野にインターネットを活用していけることに大きな喜びを感じています。「Being The NET Frontier! インターネットをひろげて、社会に貢献する」という企業理念のもと、中期経営計画「SiLK VISION 2016」におけるMCI戦略に基づき「M2M医療領域」での事業を中国において成功させ、インターネットで人々の暮らしを守れるように社会に貢献していきたいと思います」。


今後もフリービットグループでは、中期経営計画「SiLK VISION 2016」のMCI戦略に基づき、独自の技術やサービスコンポーネントの垂直統合を行い「M2M医療領域」における新サービスや新製品を開発しグローバルに事業展開を行なってまいります。

以上

※  すべてのブランド、製品名、会社名、商標、サービスマークは各社の所有物です。

Newtech, Incについて

中国深センを拠点とする、医療用計測機器、遠隔医療機器メーカー。患者のモニタリングシステムのR&D、製造、販売を中心におこなっている。2010年の上海万博で正式に採用されたことをきっかけに、OEMで毎年50%の成長スピードで事業を拡大している。また、Huaweiと共同で遠隔医療システムの開発を行い、既に四川省、黒竜江省、山東省、吉林省など複数の省の病院や救急センターで採用されている。

筋斗雲(Smart Cloud社)について

aigoとフリービットの戦略的合弁会社として2010年6月に設立。Smart Cloud社は、スピードが速く成長著しい中国IT市場に対応するために、清華大学/大学院で通信を専攻し、その後SONYにてBRAVIAの国際向けユーザーインタフェースの開発リーダーを務めてきた王剣鋒Presidentを中心とした運営を行っており、中国におけるユビキタスクラウド統合環境である「筋斗雲」を発表しております。

Smart Cloud社 HP:http://Smart Cloud.cc/

フリービット株式会社について

フリービットは、独創的なインターネット技術と事業企画力によって、クラウド化する社会に対応する「Smart Infra提供事業」を行っています。特許取得技術を含む最先端のテクノロジーと市場のニーズを先取りするマーケティングを組み合わせることで、他の追随を許さない独自のネットワークサービスを展開し、「IT時代のものづくり」をキーワードに新たな価値の創造に努めております。

【報道関係者からのお問い合わせ】
フリービット株式会社 CEO室 PR・IR部 広報担当
Mail: press@freebit.net  電話番号:050-7535-0524

尚、本件に伴う平成25年4月期の業績への影響につきましては、
現時点では軽微であると考えております。
業績への影響が見込まれる場合は、速やかに公表いたします。

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